こみちの部屋

今興味を持ってるコト、感じてるコト、大切に書きとめたい。

スペイン国立バレエ団《アレント》見ました。

昨日は3週連続のバレエ観賞。
これで年末まではちょっとお休みです。

スペイン国立バレエ団を見に、先週と同じく上野駅公園口出てすぐの東京文化会館へ。先週は余裕なくて気付かなかったですが、改札前にパンダグッズとか売ってるんですね。パンダの煎餅とか買いそうになりましたわ、思わず。今回の席は真ん中踊り場手前列左端辺り。やっぱり前の席の方の頭被らない。見易い。

スペイン国立バレエ団の初来日が1989年というから、その頃見たんだわ。「ボレロ」を見たとき、演出の素晴らしさに衝撃を受けて、来日する度に見に行っていた記憶があります。

でも時代変わって、スペインからは多くの有名なダンサーやカンパニーが来日するようになり、また日本もそれぞれのお教室で、クラシコ(クラシックの曲に合わせて踊るフラメンコ舞踊)もそれなりのレベルで表現出来るようになって、身内がやってるとさらなる感動をおぼえたりして(かくゆう私もクラシコはやったわ)、こちらのバレエ団からは足が遠のいておりました。

数年前に(よく思い出せない…)久々のボレロを見たときは、自分の中ではなんだか目新しさが無くなっていた思いあります。

でも今回はなんだか期待できるような気がする!3年前の新作《アレント》を見てみたい!というのもあり、Aプログラムのほうを選択。

1部は《エリターニャ》バレエの衣装なんだけど、ピンクベースのポップな色使いが可愛い。空中で足交差させながらパリージョ(カスタネット)鳴らしてたわ~

《マントンのソレア》巨大マントンを使ってのソレア。力いる~。カンテの二人が良かったな(女性サライ・ムニョス、男性ガブリエル・デ・ラ・トマサ)。フラメンコのカンテは祈りに聞こえますね、私。自分がフラメンコから離れてみて、時々カンテを聞くと、すごくそう思います。空間への音の通り方が、直線的で強く伸びていく感じなんですね。心臓に一直線で飛んでくる感じです。

サラサーテのサパテアード》ヴァイオリンとピアノに合わせての男性のソロパート。ダブルキャストなんですね。私が見た回はフランシスコ・ベラスコ。足自由自在。

と、ここまでは意外とサラッと終わる。

う~ん、これはバレエ好きな人がちょっと違うジャンルでと見にくるのかな…フラメンコ相当見てる&やってる人は敢えてこのバレエ団見に来ないんじゃなかろうか。みんなそれぞれ好きなアーティストの舞台見に行くよね。昔のフラメンコ仲間やそれらしき感じの方も見かけないし。でも席は埋まってるから、みなさんどういったジャンルの方で?

などと思ってた私、2部の《アレント》を見て久々の衝撃受けました!

場面は6つに展開され、男女群舞のパート・男女ペアのパート・女性だけのパート・男性だけのパート・女性ソロパート・そして最後に男女群舞のパートへと変化しながらの、押し寄せるスピード感。レベルの高い技術を持った力強い集団演技。ウエストサイドストーリーを彷彿とさせるってのは前もって聞いてたのですが、ジャズ、ブルース、ソウル、そしてアルゼンチンタンゴともフュージョンされているそう。

カ~ッコイイ~~!!

バレエの技術のある方がやられている、フラメンコ・スペイン舞踊の枠を超えた創作ものの集団演技。これじゃないですか?スペイン国立バレエ団。他には無いもの。真似できないものです。

とにかく早い速度・展開なんですが、みなさんのレベルの高さが際立って、私達なんでも出来るんですのよ!って言ってる感じしました。イスに座っての集団でのサパテアード(足を打つこと)良かったです。ソロで踊られたインマクラーダ・サロモンも素晴らしかった。

で、最後カーテンコールに芸術監督現れて、あ!この方、私より数列前のセンターセクションに座られてた、きっと関係者だわってオーラをまとわれてた方だ!と思ってたら、芸術監督アントニオ・ナハーロ氏だった~予備知識なさすぎスミマセン(汗)。

アレント》はこのナハーロ氏の振付なんですね。彼は元スペイン国立のプリンシパルで、フィギアスケートのステファン・ランビエールハビエル・フェルナンデスの振付なども手がけてるそう。そういえば良くペアのスケート選手がやってる、女性が男性の背中に乗って反対側に着地な振付あったわ~。ある方のブログで、ファッションショーで男性がパリージョ付きの群舞で踊ってて、途中からナハーロ氏もそこに加わってるの見ましたが、彼の踊り、超セクシーなんですね。完全にノックアウトです。

素晴らしい芸術監督に素晴らしい作品。

スペイン国立バレエ団の向かう道、見えたような気がしました。きっとBプロの《ボレロ》も進化しているに違いないでしょう。

今後も楽しみです!

 

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